オテル・ドゥ・ミクニ
今日2月26日月曜日は、美食家の方なら誰もが知る、フランス料理の名店「オテル・ドゥ・ミクニ」にうかがいました。「あれ?月曜日はお休みのはず。」と思った方、正解です。ではなぜ私たちが向かったのでしょう。はい、食事ではないんですね。そうです、シャンデリアのクリーニングにお邪魔したのです。
場所は、迎賓館の近く住宅街の中。店内に入り本日の現場であるバンケットルームのフロア真ん中に飾られている花に圧倒されます。調度品も高級感に溢れ、重厚な雰囲気、まさに日本を代表するグランメゾンです。
店内を汚さないよう、傷つけないよう養生し、足場となるタワーを組み立てたら早速クリーニング作業に取り掛かります。
ャンデリアの取り付け部を確認し、落下の恐れがないかを十分に確認。シャンデリア本体については、破損箇所、球切れ、汚れのつき具合、汚れの種類を確認。事前に調査を行いますが、当日現場にきてからでないとわからないこともたくさんあります。そのため、調査から作業日の間にあらゆることを想定して準備を行なっています。
シャンデリアの汚れの原因は、主にホコリ。毛ばたきで落とせるホコリを落としたら、すぐに取り外せる部品は、取り外し、丁寧に洗います。
通電部分に水分がかからないよう入念に養生し、取り外しにくいもの、取り外せないものは、噴霧器を使って専用の洗剤で洗います。
クリスタルのパーツも、洗浄することでくすみがなくなりクリアーに。
長年の使用で、どうしてもくすんで見えてしまう部品も、優しく洗っているうちに、輝きを取り戻します。
どうでしょう、クリーニングの後のこの花のパーツ。花びらのカーブに合わせて金属の部分が綺麗に透けて見えるのがわかりますか。一つ一つ小さなパーツですが、この美しい輝きがたくさん集まってシャンデリア全体の美しさを演出しています。
タワーを組んでの高所作業なので、実は、普段お掃除できないところを綺麗にするのも私たちの仕事の一つです。高くて手が届かない場所はもちろんのこと、見えにくい場所、下からは見えない場所まで、しっかりと掃除します。
今日は2台のシャンデリアをクリーニング。所要時間は、機材の搬入から撤収までで、およそ5時間ほどの作業でした。
クリーニング中のパーツの中に、こんなものを見つけました。見る人が見ればシャンデリアの形状でおわかりいただけるとは思いますが、オテル・ドゥ・ミクニのこのシャンデリア、
そうです、あのマークです。高級クリスタルのバカラのマークです。
シャンデリアは、天井から吊り下げられ、通常は見上げることが多いもの。このオテル・ドゥ・ミクニのシャンデリアももちろんそうですが、実は、2階にある個室からは、こんな感じで、ほぼ真横からシャンデリアを楽しめます。ここからならバカラのマークが見えるかもしれませんね。