ガーデンホテル紫雲閣
いきなりですが、こちら、読めますでしょうか。
これで「やきゅういなり」と読むのだそうです。埼玉県東松山駅近くにある神社の名前です。駅周辺の町名も箭弓町と書いて「やきゅうちょう」と読みます。
東武東上線東松山駅の西口を出てすぐ、県道41号線を西に向かうと程なくして箭弓神社前という交差点があります。右側には大きな鳥居。
風情のある参道を進むと、もう一つ鳥居が。
鳥居の奥に、立派な社殿が見えてきます。
歴史は古く、平安時代の草創だそうです。
この箭弓稲荷神社、他の神社と少し変わったところがあります。それが、この「絵馬」です。
よく見る絵馬とはちょっと変わった形をしていると思いませんか?
ホームベースにバット。そうです。地域の神社であるだけではなく、その名前「やきゅう」から、野球の神様として、地元埼玉の西武ライオンズの関係者をはじめ、プロ野球選手や野球をやっている学生さんなど、全国からお参りに集まる神社なのです。
今日の現場は、この箭弓神社のすぐ裏手に位置する、ガーデンホテル紫雲閣さんです。
神社の敷地内には、季節になると美しい牡丹の花が咲き乱れる牡丹園があり、この牡丹園を望む素敵なホテルです。
現在、館内を一部リニューアルしており、その関係から、昨日、今日、明日と3日間かけて、館内複数箇所のシャンデリアのクリーニングに入っています。
玄関を入ると、まず目につくのが、吹き抜けの大きなシャンデリアです。今回は、このシャンデリアはクリーニングしませんでしたが、館内には様々な意匠のシャンデリア、照明器具が各所にあり、見ているだけ楽しい気分になってきてしまいます。
ラウンジスペースにはきらびやかなタイプ。
同じスペースの壁面には、折り紙で折ったような可愛らしい鳥が。これが照明のシェードになっています。
今日、午前中の主なクリーニング作業はこの大きなシャンデリア4基と、
廊下のシャンデリア、、、、、たくさんです。
廊下のシャンデリアは、電球とシェードを全て取り外します。ランプの熱によるものなのか、それとも間違えて何かが当たってしまったのか、ガラスのパーツは破損していることが、よくあります。クリーニングの際には、破損のチェックも欠かせません。破損の度合い、予算によって補修や交換、破損パーツの除去など、臨機応変に対応します。
膨大な量のパーツからなる宴会場のシャンデリアは、パーツは取り外さずに、直接噴霧による洗浄です。専用開発した洗剤で汚れを落とし、真水で汚れと洗剤を流します。
細かなパーツを傷めないように、作業は常に慎重に。このシャンデリアのパーツはガラスのパイプを使っているので、その中まで洗剤が行き渡るように、そして確実にすすぎ落とせるように、噴霧作業を行なっています。
洗浄完了後には、目視によるチェックも欠かせません。パーツの絡み、水滴の残り、パーツの破損がないか、仕上げまで気が抜けない作業です。
午後は、別フロアの宴会場に移動して、このタイプのシャンデリア、4基の洗浄です。養生の都合により、たくさん付いているパーツのうち、1/3ほどは取り外し、残りは天井につけたままという、2チームに分かれてのクリーニングです。
ぎっしりと、このパーツが1基あたり、9×9=81本。全部で4基ですから、364本ぶら下がっています。
外側一周分のパーツを取り外したら、周囲に洗剤や水が飛ばないように養生をして、噴霧器でクリーニング開始です。
見上げるとそれほど大きく見えませんが、下に降ろすと実は大きいのがシャンデリアのパーツです。同じ部屋で作業をしていた電気関係の工事の方も、シャンデリアクリーニングを初めてご覧になったようで、パーツの大きさや数、クリーニングの仕方など、興味津々です。
もちろん、このシャンデリアも仕上げは欠かせません。
明朝には、早朝セミナーでこの部屋は使われるそうなので、拭き上げ作業はいつもより、さらに丁寧に。朝のセミナー中にポタっと水が垂れきてしまっては困りますからね。
全ての作業が終わったら、点灯チェックを行います。
異常なし。数年クリーニングをしていない場合では、このタイミングで施設の担当の方が輝きの違いにびっくりすることがあります。
もちろん、私たちが一番嬉しいタイミングでもあります。
全ての作業を終えたら、陽も暮れかけてきました。外に出て見ると、吹き抜けとロビーラウンジの灯りが暖かく照らしていました。
あと一日。よろしくお願いします。